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関西電力黒部ルート見学会+αの旅(9) [旅行(甲信越)]

(前回からの続き)

昼ご飯を食べた後は、黒部川第四発電所の前にある駅、黒部川第四発電所前駅へ。
kuro4.JPG
ここから、黒部峡谷鉄道の上部軌道に乗車します。
黒部峡谷鉄道といえば、一般には宇奈月から欅平までのトロッコ電車ですが、欅平から先、関係者用ルートをたどると、ここにつながっています。
ここで走っている列車がこちら。
toro.JPG
バッテリー式の電気機関車を先頭に、荷物車、客車×7が連なっています。乗車するのは後ろの3両。よくトロッコ列車と言われますが、現地の案内ではバッテリーカーと案内されます。電気機関車なのにバッテリー駆動の理由は、架線を引いても、沿線の硫黄分ですぐに腐食してしまうからなのだとか。
この車両、線路からの高さが2mないくらいの小さいもの。よって、乗車時には全員が入り口で頭をぶつけていました・・・
これから進む先。
tunnel.JPG
列車も小さければトンネルも小さい。
ここから少し行った少し広くなっているところが、紅白歌合戦の撮影場所だそうです。

欅平まで約7kmの小さな列車の旅。
乗車時間数分、距離にして1kmで途中下車駅、仙人谷駅に到着。
sennin.JPG
列車の小ささもよくわかる・・・。ここにはホームはなく、見学者用に踏み台を用意してくれます。
ここは、黒部川第三発電所と新黒部川第三発電所のためのダム、仙人谷ダムの最寄り駅。
こんな山奥です。
sendam.JPG
sendani.JPG
紅葉の時期に来たらまたきれいそう。
ちなみに、ここは上部軌道で唯一の地上区間。その地上区間がこんな谷に架かる橋なのです。谷が深いからこうなるよう。しかも、雪対策としてすべて屋根でおおわれており、窓も閉まります。

ここで作業員の方々が乗り込み、欅平に向けて出発。
仙人谷駅を出発してすぐ、高熱隧道と呼ばれる区間を通過します。建設当時は爆薬が自然発火するほどの高熱だったそうですが、現在はトンネルが貫通したためかそんなに熱くはありません。ただ、完全に冷えたわけではないので、まだ結構暖かく、客車の窓はすぐ曇ってしまいます(でも手動のワイパーがあるから大丈夫)。走行中に案内の人がドアを開けてくれたりするので、地熱と一緒に硫黄の香りも体験できます。

乗車中の列車は第8列車。黒部川第四発電所前を13:10に出発する定期列車です。1日6往復の列車(うち2往復は不定期便)が設定されています。欅平方面が偶数(2~12)、黒四方面が奇数(3~13)。第1列車がないのはなぜなのか・・・
あとこの車両、客車として最低限の機構しか備えていない(耐熱仕様ではありますが)ようで、連結器にも緩衝装置がないらしく、機関車の振動がガッツンガッツン伝わってきます。こんな体験もなかなかできないかも。

出発から約30分で終点、欅平上部駅に到着。
keyakiup.JPG
仙人谷から一緒の列車に乗ってきた作業員を先に通すため、しばしここからの景色を鑑賞。
keyakiup2.JPG
名前の通り、黒部峡谷鉄道欅平駅の直上にあります。この景色も関係者以外はこの見学会に参加しなければ見れないものです。

欅平駅の直上にあるということは、ここから欅平駅までは・・・
elv.JPG
エレベーターです。荷物用エレベーター。エレベーターの右上に、現在の荷重の表示があります。
このエレベーターの中に、横に抜けるドアがあり、これを使えば隣にある普通のエレベーターに乗り換えられるのだとか。まぁ、エレベーターの非常ドアですね。
中には線路がつながっており、上部軌道の荷物用車両がこのエレベーターを使って宇奈月方面へ直通しています。

エレベーターを降りると欅平。でも、通常立ち入れる欅平駅はちょっと離れているので、少しだけ列車で移動。今度はトロッコ電車で有名な客車です。
直通してきた荷物用車両を、誰でも乗れる宇奈月方面の客車につなぐと・・・
keyaki.JPG
この差・・・。上部軌道の客車もこの荷物用車両と同じ大きさなので、客車でもかなりの差がありますね。こちら側から来ると、黒部峡谷鉄道のトロッコ列車が立派に見えてくる(^^;)

というわけで、欅平駅に到着しました。
黒部ルート見学会はこの後改札口で解散ですが、旅はまだまだ続けます。
(つづく)
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